A Travel Journal
旅行記
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大連厚情出張記

<出発まで>

「新年会やるから大連おいで。」

会社設立まもない時期からお世話になっているOさんから誘っていただき
中国の大連にいくことにした。
O社長は現在大連にあるDTP・IT会社の社長を務められている。

大連にいくのは3度目。
いずれもDTPの視察旅行だが
いつも現地では歓待を受け,楽しい思い出が詰まった街だ。

当初は2010年2月10日から12日までの2泊3日のツアーでいく予定だったが
ちょうど中国の春節(旧正月)の時期にあたっており
ツアーはキャンセル待ちになった。

結局ツアーでの参加はあきらめ
旅行会社に2月10日から13日までの3泊4日の日程を組んでもらって
大連に発つことになった。

<2010年1月10日(水) 1日目>

10時5分に関西国際空港を発つANA便に乗るため
自宅を6時30分に出発。
嫁が車で関西国際空港まで送ってくれた。

搭乗手続きも無事済ませ,機上の人に。
座席はほぼ埋まっていた。
大連までは約2時間のフライト。
意外に近い大連。

大連空港では,Cさんが出迎えてくれた。
同じく大阪から参加のHさん,Kさん,
東京から来たAさんと合流してホテルへ。
今回宿泊したのはラマダホテル。
大連駅前の便利な場所にある。

しばらく休憩して,
名古屋から参加のFさん,Mさんも加わり, O社長,Cさんの会社

「大連光進技術有限公司」を訪問。

O社長から,仕事の流れのレクチャーを受けて,
オフィスを見学。
多くのスタッフが一斉にパソコンに向かって入力をしているようすは圧巻である。

続いて, 1階上の

「大連泰和信息技術有限公司」

を訪問。
こちらのG総経理とも長いつきあい。
久々の再会を喜んだ。

こちらのオフィスでもスタッフがパソコンに向かって作業に集中。
パワーを感じた。

そのあとO社長の案内で地下のショッピングセンターをうろうろ。
夜は,光進のスタッフの方も加わってお食事会。
中国で食べる中華料理はさすがにうまかった。

二次会は日本人向けのクラブへ。
ゴージャスな部屋でカラオケを堪能させてもらった。

<2010年1月11日(木) 2日目>

この日,日本は建国記念の日で祝日であるが
中国では関係ない。
逆に14日(日)の春節(旧正月)に向けて,なんとなく街中があわただしい感じだ。

<爆竹が鳴らされたあと。このような光景があちこちで見られた>

この日は7時半にホテルで朝食をとり
8時45分からの大連光進技術有限公司での朝礼に参加させてもらい
簡単な自己紹介をさせてもらった。

それから,O社長,Cさんのアテンドにより
大連市内にある

「大連永華技術有限公司」

を訪問。

こちらには220名のスタッフがいて,
日本の企業からDTPやデータ入力の業務を受注しているとのこと。

オフィスも見学させていただく。
日本でもおなじみの大型スーパーのチラシがデザインされている現場をみて驚いた。

続いて

「大連信華信息技術有限公司」を訪問。

こちらは市街地から少し離れた「大連ソフトウェアパーク」という
IT企業が集まっている地域のビルの中にあった。
こちらの会社のスタッフ数はなんと1000名!

会議室でレクチャーを受けた後,
背後のブラインドをあけていただくと,
パソコンが整然と並んだ広々としたオフィスが!

百聞は一見に如かずというが,
これほどまでに日本のDTPや情報処理が中国に依存しているとは思わなかった。

そのあと,大連信華信息技術有限公司のJさん,Kさんも加わっての昼食。
Kさんは日本人だが,学生時代から中国に注目し
中国人女性と結婚されたとのこと。
日本人女性と中国人女性の比較論で盛り上がった。

中国人女性の多くは
ストレートな黒髪でメイクも日本人女性よりうすく幼く見えることもあって
私は中国人女性に対し
おとなしい従順なイメージを持っていたのだが
実際はそうでもないらしい(笑)
日中問わず,女性は強い!ということだろう。

円卓を囲む中華料理はこれで3食目だが全く飽きない。
日本では食べる機会がないであろうデザートにも出会えた。

食事のあとはO社長,Cさんに車でホテルまで送っていただいた。
途中,星海広場という海に面した美しい公園をドライブ。

私が
「はじめて大連に来たときは10年前の1月に
半日観光付きのツアーで来ました。
寒い中,この公園で記念写真を撮ったんですよ。」
と話すと
O社長が「それやろう!」と言い出して
寒風吹きすさむなか,記念写真を撮った。

シャッターを押していただいたCさん
寒かったでしょう!

夜は「大連光進技術有限公司」の新年会。
日本からのお客さんも加わり
80名近い参加者による盛大な新年会が催された。

さまざまなアトラクションに見入ってしまった。

ビンゴゲームもあって

あっという間に時間は過ぎ
中締めの三本締めのご指名をいただいたので
登壇しての三本締め。

壇上から会場を見回したとき
大連の人たちの熱気とパワーを改めて感じた。
とにかく元気にあふれていた。

新年会後は前日訪れたクラブで二次会。
前夜に続き,気持ちよく歌わせてもらった。

<2010年1月12日(金) 3日目>

大連3日目。

大阪から参加のKさん,Hさん
名古屋から参加のFさんはこの日帰国。
わたしは夕方までフリーである。

朝食をとったあと
ホテルのジムでトレーニング。
そのあとホテル内でマッサージを受けた。

部屋にいてもしかたないので,
ホテルのまわりを散歩してみた。
気温は氷点下。
防寒対策をばっちりしての外出である。

<ホテルの気象情報。最高気温-4℃,最低気温-9℃・・・>

全く言葉が分からないなかでの一人歩きは冒険そのもの。

<大連駅から見た光景。建設中の高層ビルはまだまだあった>

<大連駅前のバス停の案内。二百三高地で知られる旅順は大連から近い。>

大連駅前をひとまわりしたあとは
勇気を出してマクドナルドに入ってハンバーガーセットを注文してみた。

注文といっても,番号を指さすだけで
あとはカタコトの英単語でやりとり。
ハンバーガーの味は,日本のものと若干違う気がした。

部屋に戻ってしばらく休憩していると
G総経理から電話。

「何してるの?」

「部屋でたいくつしてる。」

「じゃあマッサージでも行こうか」

G総経理,仕事中なのに時間をつくってくれて
わざわざホテルまで迎えに来てくれた。

そのままマッサージ店へ。

2人部屋に通されて
私とG総経理は二人並んでベッドにうつぶせで寝そべり
仲よくマッサージを受けた。

マンガ「島耕作」シリーズの中で
島耕作と探偵のグレちゃんがフィリピンのマッサージ屋に入り
ふらり並んでマッサージを受けながら
仕事の話をして
やがて二人とも寝てしまうシーンがあるのだが
そのシーンが実現できてうれしかった。

それからホテルまで送ってもらい
着替えて徒歩で
「大連光進技術有限公司」へ。

「大連泰和信息技術有限公司」のG総経理の奥さまが会社にいらっしゃるというので訪問。
奥さまには,前回大連にいったとき
旅順に連れて行ってもらったりしてたいへんお世話になった。

1階下の「大連光進技術有限公司」へいくと
愛知県の印刷会社のK社長がいらっしゃっていてお話をうかがう。

そのあと
K社長と「大連光進技術有限公司」のO社長,Cさん
「大連泰和信息技術有限公司」のG総経理
名古屋から参加で13日に帰国するMさんといっしょに日本料理店へ。

「ここの料理はおいしいよ」と紹介されて食べてみたら
ほんとうにうまい!
日本で食べるよりおいしい和食をいただき得した気分だった。

終始笑い声の絶えない楽しい会食のなかでも
K社長やO社長から貴重なアドバイスもいただいた。
私にとってとても大切な時間となった。

楽しい会食が終わって解散となったあと
G総経理と彼の行きつけの店へ。

春節(旧正月)でスタッフが休んでいてママしかおらず
やや寂しい二次会となったが
そのぶんG総経理ともいろいろ話せた。

G総経理,お互いがんばろな。

G総経理にホテルまで送ってもらった。
彼と別れるときはいつも涙が出る。
最後はハグして別れた。

<2010年1月13日(土) 4日目>

最終日を迎えた。
長いようで短かった4日間だった。

今回も実際の作業現場をみてショックを受けたし
貴重な出会いもあってたいへん刺激を受けた出張となった。

誘っていただいたO社長。
ありがとうございました。
会社をつくって,なにもわからない私たちを
あたたかく,ときには厳しく見守ってくれたO社長。

これからもよろしくお願いします。

Cさん。
今回の滞在中,ずっとアテンドしてくださってありがとうございました。
Cさんがいれば,大連光進は安泰ですね。
これからもよろしくお願いしますね。

帰国便は14時15分に大連空港を発つANA便。
時間があるので,午前中,ショッピングセンターへおみやげを買いに行った。

<地下のショッピングセンターで見かけたネイルサロン>

この日中国では日本でいえば大晦日にあたる。
食料品売り場は大賑わいであった。
中国語の応酬は,怒号が飛び交っているように聞こえてちょっと恐い。
また,「猪」と書かれた肝臓がまるごと売られている光景にも驚いた。

12時前にホテルをチェックアウトして
タクシーで大連空港に向かった。

税関審査もパスして飛行機に乗り込んだ。
乗客が乗り込むのが早かったのか,15分も早く飛行機が動き出した。

たくさんの思い出を胸に
飛行機は大連を離れ
韓国,日本海上空を経て徳島をかすめるように回り込んで関西国際空港へ着陸した。

日本の地へ降り立った最初の印象は

「暖かい」

だった。

それは,大連で出会った人たちから感じた「暖かさ」が
まだからだに残っていたからだったのかもしれない・・・